商工会議所の由来

由来

中世期のヨーロッパでは、商売の繁栄を図り、住みゆく都市の政治をより良い環境へと導くために「ギルド」と呼ばれる組合が作られました。自分の一生一代を神に仕え、民衆に仕えるという信念で仕事に励 む国民性も相成り、世論と政治を繋ぐ「商工会議所」の母体となりました。

1599年、世界最初の商工会議所がフランスのマルセイユに誕生しました。それ以来、ヨーロッパ大陸諸国には、フランスに範をとった商工会議所が続々設立されました。他方、イギリスやアメリカにもヨー ロッパ大陸諸国とは別に、商工会議所制度は独自の発達を遂げています。しかし日本では天下分け目の「関ヶ原の戦い」が行われており、西欧諸国と比べ、設立までに遅れをとっておりました。

商工会議所が誕生してから250年以上の時を経て、1878年(明治11年)に、渋沢栄一、五代友厚、神田兵右衛門という実業界の重鎮たちの手によって、いよいよ日本にも商工会議所が設立されました。
日本の夜明けと言われる西南戦争翌年、文明開化と呼ばれる日本国の動きが大きく変わり始めたタイミングとなります。

諸外国との不平等条約に対し、条約改正の折衝を行っていた内務卿の伊藤博文、大蔵卿の大隅重信たちは「条約改正は国民の世論である」と言うと、英国公使のパークスより「国会も商工会議所もない日本に” どこ”で”どのよう”に国民の世論を聞く方法があるのか」と詰め寄られ伊藤公たちもこれには返す言葉もありませんでした。


そこで伊藤公たちは、欧米の商工会議所制度などを調べ、商工会議所の必要性を感じ、渋沢栄一や五代友厚らの設立に対し、全面的に協力したのでした。そして、数年の間に全国で30を超える商工会議所が設立されました。


設立の歴史からわかるように商工会議所には大きな目的が3つあります。

大きな3つの目的

(1)地域の振興
(2)地域企業の経営支援
(3)政策提言活動

したがって、商工会議所の活動には、大企業も中小企業も、みんな力を合わせて、都市を住みよく、働きやすいところにしようという念願がこめられています。

商工会議所の4つの特徴

(1)地域性-地域を基盤としている。
(2)総合性-会員はあらゆる業種・業態の商工業者から構成される。
(3)公共性-公益法人として組織や活動などの面で強い公共性を持っている。
(4)国際性-世界各国に商工会議所が組織されている。

現在では全国に515ヵ所、総会員は123万人という組織となっております。(YEGは全国に418ヵ所、総会員は3万4千人)

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